テーマ開発・じゅんび:作るものと道具

企業サイトのテーマを作ろう

このコースでは、架空の雑貨店「シマエナガ堂」の企業サイトを題材に、WordPressテーマをゼロから開発します。完成像と、そこまでの道のりを最初に見ておきましょう。

WordPress入門コースでは、できあいのテーマを「選んで着る」ところまで学びました。このコースはその先——テーマを自分で作る世界に踏みこみます。題材は、架空の雑貨店「シマエナガ堂」の企業サイト。実務のWeb制作で定番の構成を、1本の道すじで作り切ります。

WordPressWordPressってなに?WordPressそのものが初めての人は、先に入門コース(WordPress編)の最初からどうぞ

テーマを自作できると、何が変わる?

「できあいのテーマで十分では?」——もっともな疑問なので、先に答えておきます。

  • デザインの自由が手に入る——できあいのテーマは「用意された範囲」でのカスタマイズ。自作なら、HTMLとCSSで書けるデザインは何でもWordPressに載せられます
  • 既存テーマの中身が読めるようになる——構造を一度自分で作った人は、他人のテーマも「どこを直せばいいか」が見えます。実務のカスタマイズ案件で効くのはこの力です
  • 実務のWeb制作にそのままつながる——「WordPressでオリジナルデザインの企業サイトを作る」は、Web制作の定番の仕事そのものです

つまりこのコースは、「WordPressを使える人」から「WordPressで作れる人」への進級コースです。

完成イメージ

コースを最後まで進めると、こんなコーポレートサイトが「自作テーマ」で動くようになります。

シマエナガ堂のトップページ。ヘッダーにナビゲーション、中央に「まいにちに、ふわっと。」のキャッチコピー、お知らせ一覧と商品カードが並ぶ
完成形のトップページ。これをテンプレートファイルの積み上げで作ります。

ページ構成は、企業サイトの「型」そのものです。

ページ中身作り方(担当ファイル)
トップヒーロー+お知らせ+商品front-page.php
会社案内固定ページpage.php
お知らせ一覧投稿の一覧・カテゴリ絞り込みhome.php/category.php
お知らせ詳細投稿の本文single.php
商品一覧・詳細カスタム投稿タイプarchive-•••.php/single-•••.php

この表の右列が「テンプレートファイル」。いまは呪文に見えても大丈夫——コースを通じて、1枚ずつ手で書いていきます。

地図の見方:ページには2つの性格がある

上の表をよく見ると、ページは大きく2種類に分かれています。入門コースで学んだ、あの区別です。

  • 日付つきで増えていくページ——お知らせ。書くたびに1本増え、一覧に新しい順で並ぶ。WordPressでは投稿の担当
  • ずっとそこにあるページ——会社案内。増えないし、日付が本質でもない。担当は固定ページ

そして商品は、この2つのどちらでもない「第3の種類」——カスタム投稿タイプとして、コースの後半で自分の手で定義します。「このページはどちらの性格か?」という問いが、この先どのテンプレートファイルを作るかを決める物差しになります。

学びの道のり(4章)

  1. じゅんび——Localで開発環境を作り、最小のテーマを起動し、テーマ用のPHPを最低限おぼえる
  2. テンプレート——テンプレート階層という「URLと担当ファイルの対応ルール」を学び、トップ・固定ページ・一覧・詳細を作る
  3. functions.php——CSSの正しい読みこみ、管理画面から編集できるメニュー、そしてカスタム投稿タイプとカスタムフィールドで「商品」を実装
  4. しあげ——テーマとしての体裁を整えて完成

はじめる前の持ち物チェック

  • HTMLとCSS——タグとセレクタが書ければOK(HTMLコース・CSSコース修了レベル)
  • WordPressの基本操作——投稿・固定ページ・テーマの意味がわかる(入門コースの内容)
  • PHPの知識——不要です。テーマに必要な最小限だけ、このコースの中で学びます

このレッスンのまとめ

  1. このコースの成果物はシマエナガ堂の企業サイトテーマ——お知らせ・会社案内・商品を備えた実務の型
  2. 道のりはじゅんび→テンプレート→functions.php→しあげの4章。テンプレートファイルを1枚ずつ手で書く
  3. PHPの事前知識は不要——HTML/CSSができれば入れるように作ってある

やってみよう:完成形を目に焼きつける

今回は出発前の地図の確認だけ。上の完成イメージをもう一度よく見て、次の2つを自分の言葉で言ってみましょう。

  1. このサイトには何種類のページがある?(トップ・会社案内・一覧・詳細・商品…)
  2. そのうち「日付つきで増えていく」のはどれ?「ずっと変わらない」のはどれ?

この区別(投稿と固定ページ)が、テンプレートを作り分ける地図になります。次のレッスンで開発環境を用意しましょう。

よくある質問

PHPを知らなくてもWordPressテーマは自作できますか?
できます。テーマ開発で使うPHPはごく一部で、このコースでは必要になる直前のレッスンで最小限だけ学びます。HTMLとCSSが書けることのほうがずっと重要です。
クラシックテーマとブロックテーマ、初心者はどちらから学ぶべきですか?
このコースはクラシックテーマから学びます。HTML/CSSの知識がそのまま活きて、ファイルと表示の対応が目で見えるので、仕組みの理解に向いています。ブロックテーマへの入り口は最終レッスンで案内します。
テーマの自作と、既存テーマのカスタマイズは何が違いますか?
使う知識は同じです。ゼロから一度作ると、既存テーマのどのファイルの何を直せばいいかが読めるようになるので、カスタマイズの近道としてもテーマ自作の学習は有効です。