アクセシビリティ・はじめの一歩

アクセシビリティって何?

「だれでも使えるページ」を作るための考え方がアクセシビリティ。特別な対応ではなく、ページの品質そのものです。まずは全体像から。

アクセシビリティとは、「だれでも使えること」。目が見えにくい人、マウスが使えない人、ゆっくりでないと読めない人——いろいろな人がいて、いろいろな状況でページは開かれます。そのだれが来ても、ちゃんと読めて、ちゃんと操作できる。それがアクセシビリティの高いページです。

「いろいろな状況」は、思ったより身近

障害のある人だけの話ではありません。だれにでも、こんな瞬間があります。

  • まぶしい屋外でスマホを見る → 薄い色の文字が読めない
  • 片手がふさがっている → 小さなボタンが押せない
  • マウスが壊れた → キーボードだけで操作したい
  • 音を出せない電車の中 → 動画の内容が分からない

アクセシビリティのくふうは、こうした全員のいつもの不便も一緒に解決します。だから、ちゃんと作られたページは、結局みんなにとって使いやすいのです。

読み上げでページを「聞く」人がいる

目の不自由な人は、スクリーンリーダーという読み上げソフトでページを聞きます。画面を見るかわりに、HTMLの構造を上から順に音声で聞いていく——このとき頼りになるのが、みなさんがHTMLコースで学んだタグの意味です。

  • <h1><h3>があるから「見出しだけ拾って流し読み」ができる
  • <img>altがあるから「写真に何が写っているか」が分かる
  • <button>だから「ここは押せる」と分かる

つまり、意味のとおりにHTMLを書くこと自体が、最大のアクセシビリティ対応。みなさんはすでに一歩目を踏み出しています。

HTMLページの骨組みをつくろう「意味のとおりに書く」の代表格。ページの骨組みタグの回

今日からできる2つのセルフチェック

道具がなくても、自分のページのアクセシビリティは今日から確かめられます。

  • キーボードだけで使ってみる——マウスから手を離し、Tabキーとエンターキーだけでページの端から端まで移動してみる。押せないボタン・たどり着けないリンクがあれば、それが改善ポイントです
  • 画像をぜんぶ隠したつもりで読む——画像が1枚も表示されなかったとして、文章だけで話が通じるか。通じない部分は、altや本文の説明が足りないサインです

完ぺきを目指す必要はありません。気づけるようになることが、アクセシビリティの最初の一歩です。

このコースで学ぶこと

このコースでは、今日から実践できる6つのくふうを、1つずつ手を動かせる形で見ていきます。

レッスン解決すること
画像のalt画像が見えない人に内容を伝える
見出しの順番ページに「正しい目次」をつける
色のコントラスト薄くて読めない文字をなくす
フォーカスの輪キーボードだけでも操作できるようにする
フォームとラベル入力欄の意味を確実に伝える
リンクの文言「こちら」だけでは伝わらない問題を直す

どれも特別な道具はいらず、HTMLとCSSの書き方を少し変えるだけ。難しい理論より先に、手が覚える形で進めます。

このレッスンのまとめ

  1. アクセシビリティ=だれでも・どんな状況でも使えるというページの品質
  2. 障害のある人だけでなく、まぶしい屋外や片手操作などみんなの不便も解決する
  3. 意味のとおりにHTMLを書くことが、最大のアクセシビリティ対応

よくある質問

アクセシビリティとユーザビリティは何がちがうの?
ユーザビリティは「使いやすいか」、アクセシビリティは「そもそも使えるか」。読めない・押せない・たどり着けないをなくすのがアクセシビリティで、その土台の上に使いやすさがあります。
a11yってどう読むの?
「アクセシビリティ」または「エーイレブンワイ」と読みます。accessibilityの最初のaと最後のyの間に11文字あることからできた略記です。
何から始めればいい?
まずは意味のとおりにHTMLを書くこと。見出しにはhタグ、押せるものにはbuttonやaタグ、画像にはalt。これだけでアクセシビリティの大部分が整います。